昨日の世界人権デーにちなみ,人権意識を高める取組の一環として,本日は人権学習(異文化理解)を実施しました。
講師の先生はお二人です。
★一人目は県国際交流センターの所長さんの講話です。
青年海外協力隊として,ボツワナの学校でコンピュータに関する指導をされた経験があります。
まずは,ボツワナの民族衣装の紹介から。
本校職員も着てみました。
鮮やかな見た目と肌触りのよい着心地の民族衣装です。
次にボツワナがどんな国かの紹介がありました。
ボツワナはダイヤモンドの産出国として有名で,数年前に見つかったダイヤモンドの原石には,何と約59億円の値がついたそうです
また,文化の違いとしてイモムシを日干ししたものを食べる食文化があるそうです。(某スナック菓子のような味がするとのこと。)
虫を食べる文化には,抵抗がある日本人も多いことでしょう。
しかし,逆に日本人の食文化である「刺身」に抵抗を感じる外国人も多いそうです。なぜなら,生き物である魚を生で食べる習慣がある国は少数派のため,刺身を食べるのは野蛮な行為に思えるからとのことでした。
このようなことから国際化が進む世界で生きる心構えとして,「すべてのことを受け入れる柔軟な気持ち」「文化の違いを楽しむこと」が大切であると教えていただきました。
世界には貧困や戦争・紛争,人口増加など様々な問題がありますが,これからの時代を生きる皆さんには,ぜひ世界に目を向けてもらいたいとのことでした。
「国際人」になるためには,「英語+もう1言語」「自分の国のことをよく知る」ことが必要になってくるそうです。
★二人目は中国出身で,県内の公立高校で中国語を教える先生の講話です。
来日したときは日本語を話せない状態だったので,大変苦労したそうです。
その苦労の中には,日本人と中国人は見た目は似ていても,文化の違いがあるところから生じるものもあったようです。
本日の講話では「数字」をキーワードに,両国の文化の違いを教えていただきました。
中国人にとって縁起の良い数字は「八」だそうです。(「発展」などの「発」と発音が似ているから)
皆さんはどうでしょうか?ナンバー1の「一」でしょうか?それともラッキー7の「七」でしょうか?
日本でも「末広がり」の数字として八を好きな人がいると思いますが,中国ではそのこだわり方が徹底しています。
例えば…
1 北京オリンピックの開催時間は,2008年8月8日午後8時8分8秒だった。
2 結婚式や開業は8の付く時間が選ばれる。
3 マンションは8階が大人気(808号室ならなおさら)
といった感じです。
また,日本では「苦」を連想させることから「九」はあまり好まれない数字ですが,中国だと九(jiu)は,永遠という意味の「久」(jiu)と発音が同じことから,恋人にバラを贈るときには9本が多いそうです。
結婚を申し込むときは,何と99本贈ることも
また,日本の結婚式ではご祝儀を包むとき,奇数の金額を入れることがマナーとされています。
これは「割り切れない」ことによる縁起の良さに由来していますが,中国では逆に偶数のほうが好まれるそうです。先生曰く,「奇数だと何か足りない感じがする。ペアになっている偶数のほうが落ち着く。」とのことでした。
同じような見た目,同じ漢字文化圏の国であっても,国が違えば考え方にも違いがあるということが分かりました。
最後にお二人の先生に,生徒からの質問に答えていただきました。
異文化に対する理解を深める良い機会になったと思います。
講師の先生方,本日は誠にありがとうございました。
〔生徒代表からのお礼の言葉〕